2020年 会頭からのメッセージ

 

 

ベトナム日本商工会議所 会頭

須藤 一徳

(日立アジア(ベトナム))

テト休暇後に深刻度を増したコロナウイルス問題が収束しないまま2020年度がスタートしました。会員企業のみなさまは従業員の方々の健康維持と事業活動の継続に大変ご苦労されていることと存じます。ベトナム日本商工会議所(JCCI)にとりましても、このような状況に直面するのははじめてのことです。それだけに今年度は例年とは異なる活動が求められる可能性があるものと考えております。

JCCIは、その前身の団体が1992年に26社で発足致しましたが、現在では会員企業数が約770社もの団体へと成長いたしました。これは会員企業のみなさまの苦労と努力、そして知見の積み重ねの結果であります。そして、日本国大使館、JETRO、JICA、JBICのみなさまもこの間のJCCIの活動を支えてくださりました。JCCIは、『会員相互の交流と親睦』、『日本ベトナム両国の親善・文化交流』、『両国間の通商及び経済協力の促進への寄与』を大方針として活動を行ってまいりましたが、2020年度もその大方針を踏襲いたします。

第一にベトナムでの事業環境の改善を促す活動を継続していきます。注力しなければならない課題は税制・労務・法務・通関などの法や制度に関する領域から電力インフラや交通インフラ整備などのように資金が必要となる分野まで多岐に亘りますが、一つひとつの課題が解決に向かうよう粘り強く活動を実施していきます。

二点目は会員のみなさまの交流の円滑化と生活サポートです。会員企業のみなさまの生活の質の向上のためには、生活にかかわる有益な情報の共有と相互扶助の関係を構築することは不可欠です。会員企業で働く方々の不安を少しでも払拭し、安心して働ける環境を手に入れるためにも会員企業のみなさまの交流を促進していきます。

三点目は、新型コロナウイルス問題への対処です。コロナウイルス問題は、人やモノの移動、企業の経済活動に甚大なる影響を及ぼしています。安全面での課題が解決されていくにつれ、経済面での打撃や後遺症が浮き彫りになってくることが予想されます。JCCIは、JCCIとして取り組むべき課題を早期に掬い上げ、その対策に真摯に取り組んでまいります。

これらのテーマに対してJCCIが実りのある活動を実現していくためには、日本国大使館、JETRO、JICA、JBICとの緊密なる連携が非常に大切です。また、日本企業群のプレゼンス向上も我々の活動に影響力をもたらします。JCCIはダナン日本商工会議所(JCCID)やホーチミン日本商工会議所(JCCH)との結束を深めてまいります。

これまでベトナム国は高水準での経済発展を遂げてきました。しかし、その過程で、大気汚染、交通渋滞、食の安全性の問題が浮上しました。また、医療水準の低さも見過ごせない状況にあります。中長期的に見ても、日本企業がベトナムに貢献できる領域はまだまだ存在しています。3年後の2023年に日本とベトナム両国は国交樹立50周年を迎えます。これは日越関係にとってのひとつの大きな節目です。この50周年を迎えるにあたりまして、これらの問題に対しても日本企業が貢献できるものと信じております。そのためには、会員企業のみなさまの力が不可欠です。是非ご協力とご支援をお願い申し上げます。

 

2020年度 ベトナム日本商工会議所活動方針

 

1)事業環境改善: ベトナムの事業環境と投資環境の改善

   1. 日越共同イニシアティブ等での提言

      ⅰ 税制・労務・法務・通関などの分野での制度改善への提言

      ⅱ 電力インフラ、物流インフラ分野での提言

   2.Vietnam Business Forumでの事業環境改善提案の実施

   3.JCCHおよびJCCIDとの共同での改善促進活動の展開

 

2)会員企業間の交流の促進と日本人の生活サポート: 有益な情報の提供、会員の親睦と連携の促進

   1. 日越間の親善・文化交流・投資フォーラム・社会貢献活動等に関する情報の発信

   2.会員企業の親睦を図るための行事の継続と会員向けWEBコンテンツの充実

   3. 生活に密着した情報の収集と発信

   4. 日本人学校へのサポートの継続

 

3)新型コロナウイルス問題への対処: JCCIが取り組むべき課題の抽出と対策の実行

   1. 労務関係での共通課題の抽出

   2. 労働許可証・VISA等のスムーズな新規取得・更新を求める関係官庁等への要望(必要な場合)

   3. 在宅勤務形態での円滑なる業務遂行のためのインフラ整備の検討(今後のために)

   4. 会員企業のみなさまへの対策事例の発信

      ⅰ サプライチェーンのチェックと被害があった場合の修復事例等

      ⅱ 労務管理上での改善事例等

以上